banner

 

「聴く」から「話す」へ

英語を聞くことに馴れてきたら、その次のステップはいよいよ「話す」ことです。英会話の本質はコミュニケーションですから、聞くだけでは意味がありません。これまで馴染んできた英語を、自分の言葉として発することが必要です。
それに、馴れたとはいえ、意味を理解するところまでは至っていないのでないでしょうか。それぞれの単語が何を表しているのか、おぼろげにわかったとしても、その言い回しや用法までは完全に理解できてはいないのではないでしょうか。
たくさん聞いてから話す、ということは、子どもが言葉を覚えるプロセスと同じです。ただ、大人になると「自然と吸収する」という力が失われていますから、ただ聞くだけでは放せるにはなりません。そのかわり、大人になると「知識」として、情報を頭の中で再構成、再構築することができます。感覚ではなく、理屈で覚えていける点が、子どもと大人の違いでもあります。
脳の言語野の発達はすでに終わってしまっていますから、発音自体も完璧に再現できるわけではありません。そして、頭の中では日本語で思考回路が形成されてしまっていますから、英語で物事を考えるわけにもいきません。ですが、瞬間的に聴いた言葉の意味を理解することは、訓練によって可能になります。
英語を口にする環境というものはなかなか自分ひとりでは作ることが出来ません。そして、発音自体は訓練以外では上達することもありません。イメージトレーニングだけでは、どうしても無理があるのです。
ある程度成長すると感覚的な学習は出来ませんから、「何がいけなくて発音が悪いのか」を常に考え、補正しながら何度も繰り返す必要があります。自然には覚えませんが、ある意味、「どうすれば巧くなるのか」を自然に考え、試行錯誤できるのが大人の脳であるともいえます。
そのために必要なことは「意欲」以外の何物でもありません。「習得する」という明確な意思があれば、繰り返しの訓練も苦ではなくなるのです。

Copyright(c) 2012 英会話習得のコツ。コミュニケーションとは All Rights Reserved.